REPORT
2024/07/10

【地域バイヤープログラム】飛騨高山でみつけた地域の魅力

------------この記事は、地域バイヤープログラムの受講生が執筆した記事です------------

この度、株式会社WHERE、JR東海(東海旅客鉄道株式会社)、株式会社 AKOMEYA TOKYOの3社が協働する実践型プログラム「第2期地域バイヤープログラム」が開催され、そのプログラムの一環である2日間のフィールドワークが行われました。

今回、地域バイヤーが足を運んだのは、伊豆・静岡県三島市、飛騨高山・岐阜県高山市の2つの地域。当記事では、飛騨高山で出会った素敵な事業者さんたちと、プログラムの様子をご紹介します。

地域バイヤープログラムは、地元に密着した魅力的な商品を発掘し、仕入れから販売に至るまでのプロセスを実践的に学ぶことで、参加者の皆さんと地域の間に、新たな接点や関係値を生み出す事を目的に企画されました。
参加者は全6回の講習を経て、マーケティングやPR、仕入れに関する知識を身につけ、3月末にNEWoMan新宿AKOMEYA店で開催されるPOPUPに向けた商品をフィールドワークにて選びます。
それぞれが学びを活かして事業者さんの想いを伝えるべく、意気込みを語り合います。

飛騨高山エリアとは

今回訪問した飛騨高山は「古い町並」や「高山陣屋」など、江戸時代に城下町として栄えた町の景観がそのまま残る人気の市街地エリアで、「飛騨の小京都」とも言われる町並みは、国選定重要伝統的建造物群保存地区にも指定されています。
町中には老舗の酒屋・駄菓子屋・伝統工芸品店などのお店が軒を連ね、商人の町としての歴史的背景や文化をグルメやお買い物を通して楽しめます。

果たしてどんな事業者さんと出会えるのか。
現地コーディネーターである大林さんの案内に耳を傾けながら、歩みを進めます。

自然の美味しさ、そのまんま届けたい。「まんま農場」

最初にご紹介いただいたのは、岐阜県の最北部に位置する「上宝町」にてお米をつくるまんま農場さん。

上宝町は北アルプスの雪どけ水に恵まれ、標高による寒暖差が栄養いっぱいのお米作りに最適なことから、おいしい作物が実る「神宝町」とも呼ばれる土地なのだそうです。しかし人口減少により水田の担い手が不足する中、一般的な農法では土地の存続と繁栄には貢献できないと判断。安全でおいしい農法を通し、豊かな水田を次世代へつなげるためのお米作りに取り組んでいらっしゃいます。

特にこだわっているのはお米の品質。
お米の鮮度を保つため、籾(もみ)の状態で保存し、出荷当日に精米し発送することで、本当の産地直送を実現。この工程があることで、お米の酸化や劣化が防がれ、お米のふっくらとした見た目と、炊き上がった時にほわっと香る、ごはんの旨味を守ります。

また、源流域の農家として、「農薬を最小限に、いつでも美味しいお米を食べてもらいたい」という想いから、化学肥料農薬使用成分220項目の残留農薬検査を実施し、毎年「農薬不検出」の結果を出していらっしゃいます。

そんな心遣いがそのまま味にも影響しており、国内外のお米のコンクールで毎年多くの賞を受賞。これまで4回も日本一に輝いています。実際に試食をさせていただきましたが、おかずがなくてもお箸がすすむ、一粒一粒がとても美味しいご飯でした。

郷里を思い出す、130年の飛騨の味:日下部味噌醤油醸造株式会社 醸造元角一

次にお話を伺ったのは、高山の味を代表するお味噌・お醤油屋さんとして有名な醸造元角一さん。

高山らーめんやけいちゃん焼き、みたらし団子など、近隣の名物グルメ店でも多く使用されているという地元の味を、創業時から受け継がれる杉の大桶と共に、大切に守り続けています。
飛騨高山は寒さの厳しい北アルプスの気候柄、保存食に適した発酵文化が盛んな土地として、味噌や醤油が長く愛されてきました。そんな飛騨高山で愛されるお味噌の味は、減塩みそに近い塩分量にも関わらず、天然醸造によって旨味・甘み・香りがしっかり立っているのが特徴です。

創業から伝承される伝統製法の中でも特徴的なのが、夏に行われる天地返し。
発酵途中の味噌の上下をひっくり返すため、木桶の中のお味噌を全て他の桶に移し替えるそうです。この工程は一つの桶に対して3時間以上もかかるそう。そういった手間を惜しまずに仕込むことで、昔ながらの手作りの味わいを追求し続けていらっしゃいます。
視察当日はお店で行われた試食会の後だったという事もあり、ご厚意でこうじ味噌を使った豚汁と、ねぎを混ぜた朴葉味噌をいただきました。まろやかでコクのある、旨味がぎゅっと詰まった美味しさでした。

「自然」と「身体」が喜ぶおいしさ:よしま農園

1日目の最後にお話を伺ったのは、自然栽培を徹底し、「畑で感じる野菜の魅力や美味しさ」をぎゅっと濃縮した加工を手がけるよしま農園さん。

自然栽培とは、農薬・化学肥料をはじめ、有機肥料も添加物も使わない、作物本来の生命力で野菜を育てる農法です。そんな自然の恵みで育った野菜たちを、収穫後すぐに加工することで、野菜の鮮度と香りと美味しさを、そのまま食卓に届けています。
特にこの農法と飛騨高山の発酵文化をかけ合わせたよしま農園のお漬物は、日本国内でも極めて珍しい無添加食材とされ、フランスやドイツなど、海外のシェフからも注目を集めています。

よしまさんが農業を始めたのは24歳の時。
地元の活性化を考えた際、社会全体にとって必要不可欠な食への関心が高まり、人にも自然にも喜ばれる農業を広めたいと考え事業をスタートしたそうです。和食の基本に立ち返り、昔は自宅で手作りするのが主流だったお漬物を通し、「自然」と「身体」の求める味を追求することを決意。志を共有できる各地の農家さんにも農法を広めながら、国内の自然栽培への認知拡大に取り組んでいます。

また、「自然栽培で育った野菜の美味しさは世界にとってもふるさとの味でもある」という想いから、和食が世界的に注目されるようになった近年において、自然栽培を通した日本特有のお漬物を提供する事で、「ワインとチーズのように、日本酒とお漬物の組み合わせをもっと世の中に広めたい」という熱い想いをお持ちです。
そのため、「国内外各地からよしまさんの農業をもっと知りたい」という方々が研修に訪れたり、講習を開くこともあるそうです。地元でも「お漬物を自分で作る人が増えてほしい」という想いを込めて、味噌造りやぬか床造り教室を開くなど、幅広いフィールドで日本の食文化の繁栄に取り組んでいらっしゃいます。

2日目:宮川朝市

2日目は、地元の方々が作られた新鮮な野菜や果物などの旬の食材から、工芸品や民芸品などを楽しめる朝市への訪問からスタート。

「水質が最も良好な河川」にも選出されている宮川に沿って、たくさんのお店が立ち並びます。朝市は年中無休で、午前7時〜12時まで(冬は朝8時から12時まで)毎日開催しており、日によって違うお店が出店していらっしゃいます。

1日目にお話を伺ったよしま農園さんも出店していらっしゃいました。参加者の皆さんもそれぞれ気になる商品を手にとって、お買い物を楽しんでいます。

地元で愛される憩いの味:有限会社松風園まつの茶舗

朝市を楽しんだ後は、飛騨のお茶を量り売りで販売しているまつの茶舗さんにご訪問。

「お茶」を趣向品として、「その日の気分で楽しんでもらいたい」という想いから、お客さんの好みに合わせて茶葉をブレンドし、試飲を通して好みのお茶を一緒に探してくださります。
創業80年の歴史を経て、特にまつの茶舗さんがこだわりを持って販売しているのは、自家製ほうじ茶。全国的にも珍しい浅煎りの茶葉が特徴で、通常のほうじ茶の半分の温度で焙煎する事で、まろやかな口当たりと、味わい深い甘みと渋み、香りを楽しめます。浅煎りのほうじ茶の中でも看板商品でもある「青のほうじ茶 飛騨の露」は、綺麗な萌黄色で、緑茶のような風味を楽しめる、お食事にもぴったりのほうじ茶です。

四代に渡って繋いできたお茶屋さんの本当のはじまりは、実はお塩の専売をする行商さんだったといいます。
しかし先先代の旦那様がお亡くなりになり、その奥様が「女性であっても取り組める、お店を守っていける方法はないか」と模索した際に、茶道文化が盛んな町のためにと、お茶屋さんを始めたとのこと。
そのため、まつの茶舗は、今では飛騨で唯一のお茶道具専門店としてもお客様に愛されており、茶道をはじめたい人に向けたギフトセットなども販売していらっしゃいます。お客様の暮らしに寄り添い、良質なお茶を通し、「くつろぎとゆとりの時間を提案したい」という想いが、お店の雰囲気を通して伝わってくる素敵な空間でした。

200年の歴史を刻む秘伝の酒屋:舩坂酒造店

最後に訪れたのは、城下町の風情漂う「古い町並」に佇む造り酒屋、舩坂酒造店さん。

「日本酒のテーマパーク」として「買う・飲む・食べる」を通して日本酒を楽しめるという、近代的な一面にも興味をそそられます。
軒先では大きな杉玉がお出迎え。この杉玉は、お酒の神様が宿るとされており、新酒を絞る時に飾るのが伝統なのだとか。そのため、この杉玉が新しいものに交換される際は「お店に新酒が並んだ」という合図となり、杉玉の色味や枯れ方に応じてお酒の熟成度がわかることから、お客様が自分の好みのお酒を買うための目安としても活用されるそうです。
特に飛騨高山はお酒造りに必要な「水・米・気温」が揃っており、城下町としての歴史も持つ日本酒の激選区。お店それぞれの違いやこだわりが如実に問われるこの土地で、お酒の違いが目に見えることは、まさにお店の看板を背負っているシンボルマークです。今では杉玉を作る職人さんの数も減り、維持管理が難しくなりつつあるそうですが、舩坂酒造店さんでは毎年交換する事を心がけているそうです。

お店の中にお邪魔すると、大きな木樽の中に案内されました。
その中には日本酒造りの工程についてわかりやすく記された説明ボードと、実際の酒造場がありました。日本酒造りの工程に則ってご説明を受けながら、酒蔵も拝見させていただきました。
近年は機械化により簡易化される工程も多いそうですが、舩坂酒造店さんではあえて手作業で出来る事は手作業で行う事で、真心のこもった美味しい地酒の味を目指しているそうです。

そんなこだわりを守る上でも大切な役割を果たすのが、酒蔵の温度管理を務める「杜氏(とうじ)」というお役目。
桶内の酵母や発酵菌を守る為、一日3回温度を測り、発酵具合を確認します。冬場は特に味の決め手になる「糖化」が進むため、夜中のチェックも欠かせないといいます。

そんな手間隙惜しまず作り上げたお酒を存分に楽しませていただけるのが、コインサーバーコーナーです。そこでは舩坂酒造店さんの販売しているお酒をおちょこ一杯分ずつ飲み比べる事が出来ます。地元の人も観光客の人も、一緒になってお酒を楽しんでいます。

また、食事処「味の与平」では、飛騨牛と共にお酒を楽しめます。そのほかにも高山のお土産売り場に、酒蔵限定販売のお酒なども並ぶ、日本酒売り場も充実しています。来年は酒粕を使った料理イベントの開催も予定しているそうです。日本酒の魅力を存分に伝えるための工夫を施し、地酒と飛騨の味を美味しく楽しく味わえる取り組みを通して、地域の活性化に貢献されています。

「好奇心が踊る、伊豆&飛騨高山フェア by 地域バイヤー」

フィールドワークでの出会いを通し、たくさんのトキメキを感じさせてくれた飛騨高山の品々が、なんと3月23日(土)・24日(日)にAKOMEYA TOKYO NEWoMan新宿に大集結!

当記事でご紹介した飛騨高山の物産をはじめ、伊豆(静岡県三島市)の品々もお手にとっていただけます。

さらに今回は現地視察に行った地域バイヤーが直接スタッフを務めます。ぜひプログラムの内容や、お店のこだわりについて、気になる事がありましたらお気軽にお声がけください。

普段ななかなか手に取ることのできない素敵な一品を、ぜひ楽しみにお越しください。
◉ 開催日時
2024年3月23-24日(土日)
3/23(土) 11:00 - 20:00
3/24(日) 11:00 - 18:30
※入場自由・無料なのでお好きな時間でお気軽にお越しください

◉ 開催日時
AKOMEYA TOKYO NEWoMan新宿
〒160-0022 東京都新宿区新宿4-1-6 NEWoMan新宿 1F
新宿駅新南口直結

詳細

施設名AKOMEYA TOKYO NEWoMan新宿

所在地〒160-0022 東京都新宿区新宿4-1-6 NEWoMan新宿 1F 新宿駅新南口直結

最後までお読みいただき誠にありがとうございます!

 

▼イベントについてこちらでもご紹介しています!

 

地域バイヤー厳選良品と出会う。 「好奇心が踊る、伊豆&飛騨高山フェア」をAKOMEYA TOKYO NEWoMan新宿で開催!

 

▼以下、フィールドワークにてお世話になった事業者の皆様の公式webサイトになります。少しでもご興味をお持ちいただけた点がございましたら、ぜひ詳細をチェックしてみてください。

 

1.まんま農場:https://manmanj.jp/

 

2.日下部味噌醤油醸造株式会社:https://kusakabe-kakuichi.co.jp/

 

3.飛騨高山よしま農園:https://www.yoshima.net/

 

4.有限会社松風園まつの茶舗:https://www.yoshima.net/

 

5.有限会社舩坂酒造店:https://www.funasaka-shuzo.co.jp/


conomichiでは

【conomichi(コノミチ)】は、
「co(「共に」を意味する接頭辞)」と「michi(未知・道)」を組み合わせた造語です。

訪れる人と地域が未知なる道を一緒に歩んで元気になっていく、「この道」の先の未知なる価値を共に創り地域に新たな人や想いを運ぶ、そんな姿から名付けました。

今まで知らなかった場所へ出かけて、その地域の風土や歴史・文化にふれ、その地域の人々と共に何かを生み出すこと。そこには好奇心を満たしてくれる体験があふれています。

地域で頑張るプレイヤーの、一風変わったコンテンツの数々。
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