
実践・実働につながるコンセプトのつくり方「I-OPEN Central公開企画会議」開催レポート
- 日 程
- 4/22
- 場 所
- 愛知県
- 主 催
- 中部経済産業局
社会の大きな変化の背景には、常にさまざまな技術や資源を創造的な視点で読み解き、価値観のパラダイムシフトを巻き起こしていく人の姿があります。
「I-OPEN Central」(アイ-オープン セントラル)は“地域が抱える社会課題”に焦点を当て、誰かの助けになりたい、社会をより良くしたい、そんな想いと創造力を起点に、個人・企業・自治体が立場や役割を超えて未来を切りひらく取り組みを支援するプロジェクト。
2025年夏のプロジェクト立ち上げに先立ち、4月22日、岐阜県羽島市にて、三星グループ代表の岩田真吾さんとTBWA/HAKUHODO チーフ・クリエイティブ・オフィサーの細田高広さんをゲストに招き、実践・実働につながるコンセプトのつくり方について考え、実際に「I-OPEN Central」をどんな場所にしていくか、参加者の皆さんと一緒につくり上げる「I-OPEN Central公開企画会議」を開催しました。
この記事では、その一部を紹介します。
INDEX
- 「知財」を入れることで、課題解決を目指す
- トークセッション:岩田さんと細田さんと考える、実践・実働につながるコンセプトのつくり方
- 同一感の加速は、原点回帰にある
- 個人の欲望や偏愛こそが、成就につながる
- やりたいけれどできない、インサイトをどう手なづけるか。キーはやっぱり知財にあり
- 好奇心、腹の内をさらけだせる場所にするために
- ワークセッション:参加者の声、「I-OPEN Central」をこんな場所にしてほしい!
- エンディングセッション:「I-OPEN Central」で自分が共感できそうなこと
「知財」を入れることで、課題解決を目指す
「I-OPEN Central公開企画会議」は、「I-OPEN Central」を主催する中部経済産業局と、conomichi、TAKIBI & Co.の共同開催。
会場となったタキビコ・キャンパスは、三星グループの本社敷地内に併設される、焚き火ができる庭付きの会員制コワーキングスペース。事業承継者や昔から組織で働いているアトツギ達と、スタートアップの会社で働いている人達のコミュニティ形成をする共創基地です。
イベント冒頭、まずは前提知識として、中部経済産業局 知的財産室室長の原田貴志さんから「I-OPEN Central」についての説明が行われました。中部経済産業局で原田さんが扱っている知的財産とは、著作物や商標、発明などについて、それを生み出した者に対して与えられる、民法上の所有権に類似した独占的な権利のことです。そして「I-OPEN Central」がしようとしていることは、この権利によって模倣からは守りつつも、同時にさまざまな企業や個人が持つ知財を、社会課題解決のために垣根を超えて活用する、実践と共創の場を生み出すことです。

「I-OPEN Central」について話す中部経済産業局 知的財産室室長の原田貴志さん
原田:例えば、社会課題は、一つの企業で解決し得ない場合が多く、誰をパートナーに選ぶかという戦略に重点が置かれます。実は、このパートナー戦略こそが、まさに、知財戦略そのものなのではないかという仮説のもとにプロジェクトを進行しています。これまでは、「自社が持つ知財が何か」に焦点があたっていたところを、「自社が必要とする知財は誰が持つのか」を探し、共に活用することはできないか、という発想の転換が必要だと考えています。
実はこの取り組み、特許庁が【あなたの知が社会課題を解決する財となる】というキャッチコピーのもと、2020年から行っている事業からコンセプトを継承しています。着眼点を技術から個人の想いへ、競争ではなく共創へと変化させていることも大きな特徴です。
※参考:特許庁I-OPEN PROJECT https://www.i-open.go.jp/
トークセッション:岩田さんと細田さんと考える、実践・実働につながるコンセプトのつくり方
トークセッションは、ゲストの岩田真吾さんと細田高広さんが登壇し、対談形式で行われました。

昨今、パーパス(存在意義)やビジョン(将来の見通し)、ミッション(使命や役割)などが多くの会社で設定されていますが、なかなか現場に浸透しない、実行に移されないという課題があります。
では、どうやったら参加者すべてが熱量高く参加することができるのか、「I-OPEN Central」にみんなが参加してくれるのか、そのためのコンセプトのつくり方について話していきます。
同一感の加速は、原点回帰にある

岩田:僕は細田さんの著書『コンセプトの教科書』(ダイヤモンド社)を読んだときに、「コンセプトを考えるときは、時間軸で捉えよう」と書かれていて、すごく腑に落ちました。要は、最初に抱いた想いと、それに対する未来像があって、その間をコンセプトとして捉えるということ。
細田:そうですね。古今東西、人の気持ちを揺さぶるスピーチとか演説ってフォーマットがあるんですけれど、本当に人がぐっときて共感できるスピーチなどがどうできているかというと、過去を振り返る、つまり自分達のアイデンティティを突き止める作業から始まっているんです。この手法で有名なのがケネディ大統領。彼の演説は、海を渡ってアメリカにやってきて、国土を開拓してきたという、この開拓者精神こそがアメリカなんだ、というところが原点。その原点からスタートして、国土はもう開拓したから次は何を開拓するのかと考え、それは宇宙だ、となるわけです。そして宇宙のどこなのかという話になって、「月に行く」となる。まさに、アメリカがやるべきプロジェクトとして進行しているように見えますよね。その点日本の政治家がやってしまいがちなのが、いきなり「月に行こう」と言い出してしまうこと。原点となるアイデンティティが存在しないから、周りの人間はただのアイデアに聞こえて、納得感が生まれません。

岩田:資金がいくらでもあれば単なるアイデアにも投資できるけれど、常に限られたリソースのなかで、現実的にはやっぱり、納得感があるものを選んでいくことになる。そういうときに、めちゃくちゃ重要な部分ですよね。
細田:そうなんです。普通に判断しようとすると合理的な選択になるんですけれど、どちらが論理的に正しいかということを考え始めると、「創造的正当化」といって、数字よりもクリエイティブな意思決定に人は同一化されていく。「原点」と「ビジョン」、そして「今やっていること」という三つの要素がハマることが、納得を得るためにすごく大事な部分です。
個人の欲望や偏愛こそが、成就につながる
岩田:「I-OPEN Central」の扱う知財、すなわちアイデアや創作物というものは、良いアイデアであると同時に、他にないものですよね。もしロジックだけだとしたら、ChatGPTに勝てなくなっちゃうから、他にはないという部分があるからこそ、人間がつくるものになっていくっていうことなんでしょうか。
細田:そうだと思います。本当に使える、面白い知財というのは、最初は何のためのものなのかわからなかったもののほうが多いんじゃないかなと僕は思います。最近聞いて面白いなと思ったことに、「未来がどうなるか知りたかったら、今一番賢い人たちが土日に何をしているのかを見てみる」というのがありました。賢い人たちが土日に遊びでやっているくだらないことが、やがて未来になるということ。これはインターネットやAIもそうで、今までの進歩は実は大体がそうなんです。
岩田:余白の部分というか、文字通り遊びの部分みたいなところに新しいアイデアやコンセプトが生まれるということですね。
細田:はい。「遊びがものをいう」ってよく言われますけど、遊びの部分から生まれた知財が、巡り巡って経済を動かすみたいなことは結構あります。 ここで一つ、疑問が浮かぶ。細田さんの知財は「最初は何のためのものなのかわからなかったもののほうが多い」という話を受け入れたとき、では、前提の目的として“課題解決”を提示する「I-OPEN Central」は、どのように知財を生み出していくことができるのか。
岩田:僕は、あまり「課題解決」という言葉は好きではないんですよ。マイナスを埋めるというよりは価値創造がしたいと思っているし、プラスアルファのことをやりたいと思っています。 実はこのタキビコも、最初は単純にアトツギとスタートアップがもっと仲良くなったら良さそう、くらいしか考えていませんでした。なので、在庫を置いていたオフィスの一角になんとかスペースをつくって、交流イベントを開催したというのが小さな始まりです。 ただ、回数を重ねていよいよ本格化というときになって、タキビコとは「事業承継が進まない」という社会課題と、「スタートアップが生まれない」という社会課題、この2つの社会課題をまとめて解決するプロジェクトなんだと気がついたんです。混ぜるな危険の逆で、「混ぜないと危険!」って感じですね。

TAKIBI & Co.の発足人でもある三星グループ代表の岩田真吾さん
細田:最近は、「楽しそう」「面白そう」をビジネスにしていける人たちってかなり限られているんじゃないかなと感じていて、皆さんやっぱり、課題から始めようとしていることが多いと思います。今日は実働につながるっていうのが大きなテーマじゃないですか。今まさに、岩田さんもおっしゃっていたポイントが私は分かれ目かなと思っていて。これは課題解決のために必要なんだ、正しい事なんだって思いながらやっていくプロジェクトって、正しい・正しくないの議論になってしまって、意外と頓挫していく。でも、どこかのタイミングで必ず、「これも面白い」とか「これがしたい」とか、必要から“欲望”に変わっていく瞬間があって、そのときに欲望のままに向かうことができたプロジェクトは強いと思います。さっき岩田さんが、課題解決じゃなくて価値をつくりたいっておっしゃったじゃないですか。さすがだなと思ったんですけど、価値がある企業って何から始まっているかというと、けっこうな確率で経営者の“偏愛”だったりする。例えばフェラーリって、ものすごいバリューが高いですけど、まずレースに勝ちたいというのがある。車を売るためにレースに出ているのではなくて、勝つために車を売っているっていう順番なんです。公私混同していく瞬間に、効力って発揮されるものだと思いますね。
岩田:確かに、お金が目的であるということは間違いではないんだけれども、それだけが先に立つと会社自体がなくなっちゃうっていうのは、アトツギ界隈でも目にします。やっぱりお金の前に、お金と同等ぐらい「何をやりたいのか」が大事ですよね。
細田:本当にそうですよね。希望をつくるんだっていう会社が結構多いですけれど、現実にソーシャルビジネスを回している人達が何をやっているかというと、希望の前に欲望なんですよ。知財の話に戻ると、知財を使ってどうするのかではなく、こういうのがやりたい、こんなことがしたい、こんなふうになったらいいなってやっているときに、まるで遊びのような特許や、大企業のなかで埋もれていた知財が役立つ瞬間があるものです。
やりたいけれどできない、インサイトをどう手なづけるか。キーはやっぱり知財にあり
「I-OPEN Central」について、細田さんが面白いと思ったのは「着眼点」。これから何かを始めようという人達の多くが、何かをしたいけれどできないという、矛盾した気持ち=インサイトを抱いている。その部分を立脚点として、知財を取り入れ解決しようというのが「I-OPEN Central」だ。
細田:新しいアイデアがあれば誰しもが広げたいものです。でも実際には、広げたいんだけれど広げたらパクられてしまうとか、新しければ新しいほど盗まれるし利用されてしまうんじゃないかと考える。だからあんまり広げられないし、仲間もつくれないことって結構ある。そこに知財が入ることで、インサイトを改善する効果があるんじゃないか、というのは面白い視点だなと思います。
岩田:実働につながるってすごく重要なことだし、その後どうコミュニティ化していくかというときに、確かに知財が入るのはすごくいいですよね。

トークセッションの様子
岩田さんは昨年、全国各地の中小企業・小規模事業者の後継予定者が、既存の経営資源を活かした新規事業のアイデアを競う「アトツギ甲子園」の地域プロデューサーを務めたそうです。アトツギ甲子園では、ピッチ大会で終わりとせず、そこでの学びを蓄積し、レガシーとしていくためのコミュニティ化の動きが最近出てきました。地域や業種で分かれていたアトツギ達に「新規事業」という横串しを通すことで、さらに実働性が高まるのを目指してのこと。まさに知財は、それに近い役割を果たすのではないかということです。
加えて、広めたいと思ったときに大事なのは、「プロモーションの前にプロテクション」だと細田さん。プロテクションがあるからプロモーションできるということは、意外と忘れがちな部分だと話します。
細田:やっぱり表に出る前に、ちゃんと抑えるべきところは抑えて出るべきだと思います。事前に守るべきところは守ってから、話せることをクリアにしてから表に出ていくようにする。例えばQRコード。QRコードのアイデアは、ものづくりの集積地帯とも言えるデンソーだからできたことだと、まず思います。そこに知財という視点が入ったことで、コード自体はもう好きに使ってください、どんどん使ってください、という流れで広がっていった。ただ、読み取り機だけはがんじがらめに特許を出して、読み取り機でデンソーは儲けているわけです。ちゃんとマネタイズポイントがある。そういう意味でも、アイデアとビジネスモデルの間には、知財という概念が入ってくるんだなって改めて思います。
好奇心、腹の内をさらけだせる場所にするために
逆に、「I-OPEN Central」に足りていない、もっとこういう点で考えられるといいのではないかという部分はどこなのか。
岩田:今日のこの公開企画会議がまさに、足りない部分を埋めていくことかなと思うんですけれど。特許庁も特にそうだし、まず行政の人と会う機会ってすごく少ない。それで勝手なイメージとして、窓口での印象や漫画、ドラマの世界をそのまま持ってきて、公務員はカチカチのロボットのような人だと思われている。その状況では、仲良くアイデアを考えていくパートナーとは思えないと思うんです。だからまずは、そこを公開していく。それからつながっていき、仲間をつくっていくっていうことが、「I-OPEN」という名前からしても、すごく重要なことなんじゃないかなと思います。

細田:僕の考えも近いんですけれど、缶とビンの分別のような区分けが見えているうちは、まだワンチームとは言えない状態なんじゃないかなって思います。カッコつけた額縁のなかの言葉じゃなくて、「まじでこの地域がこうなったらいいじゃないですか」っていうような、本当に腹を割ったような言葉で、平たい言葉で一つになれたときに、自ずと走り出すんじゃないかなと思います。
二人の会話を通して導かれたのは、「開かれた場所で自分の好奇心やこうしたいという気持ちをオープンにすることの大切さ」。では、どうしたら「I-OPEN Central」をそれができる場にしていけるのか、「私も参加したい」と思ってもらえるのかをテーマに、イベントはオープンセッションへと入っていきます。
ワークセッション:参加者の声、「I-OPEN Central」をこんな場所にしてほしい!

成就のためには欲望や偏愛が大切だとする一方で、「コンセプトは顧客目線で考えるものでもある」と細田さん。
細田:自分たちがこうやりたいことを固めていくんですけれど、最終的にはお客さんのしたいを考えるんですね。そういう意味でいくと、今日の本当のゲストは原田さん一人。参加者の皆さんは「I-OPEN Central」のユーザーです。ずばり、「I-OPEN Central」をどんな場所にしてほしいのか、という話ができるといいですね。
7~8人でグループをつくり、グループごとに「好奇心をどうやって腹を割って話すか、どんな場所にしてほしいか」を題材にディスカッションをスタート。終了後、各グループで、共有してもらいます。

発表は、ポイントとなる部分を簡潔に。あげられたのは以下のような内容でした。
・ゴルフ場みたいなところ。勝ちに対してのルールが決まっていて、ゴールに向かって人と歩いていく。とはいえベースは遊びで、プレイをしていくなかで互いの人間性も出てくる。ゴルフのような流れがあるといいなと思いました。
・お酒を飲みながら雑談を楽しむ。例えば明石家さんまさんのように、何を言っても自分以上に面白がってくれたり、話を広げてくれるような人が一人いるとなおいいなと思います。
・お酒を飲みながら雑談できるような場所、個人の発信がベースにあり、それに触発されてアイデアが出てくるような場所になるといいなと思います。学園祭をみんなでつくるような感覚で、なおかつ身内ではないような人たちと会話ができる場所。
・土日に各々がしていることをする場所。釣りやサウナ、野球、焚火…そういうことからその人を知っていくようになる。釣りであれば、釣れる人がしゃべりやすくなりますよね。肩書は関係なくて、釣れるか釣れないか。フラットな関係を築けると思います。
・言い方のスイッチをルール化する。言いたい、聞きたい、批判しない・されない、評価しない・されない、ためのもの。そうすることで、気持ち的にも好奇心を発信していける。大切なのは聞く側の姿勢で、仕組みで解決できないかということ。 ・「春夏秋冬サイト」と名付けたのですが、友達になることが大切だと考えて、ではどうやって?となったとき、共有体験ができる場所、ということに行き着きました。季節って苦楽の繰り返しですよね。僕らは苦楽を共にすることで友達になっていけるのではないかな、と。

・毎月イベントを継続し、とにかく笑顔で、自己紹介を大切にする。
・「スーツ禁止」というチーム名で(笑)、見た目から入るのも大事。格好や、笑顔も大事。場所は居酒屋とかだと話しやすい。そしてグループ内で共感が多かったのは、言葉。難しい言葉はあえてひらがなで、小学生でもわかるような言葉で話す。そしてなるべく肯定から入りましょうというものでした。

発表に対し、賞賛したり、事例に置き換えたり、ときに自分自身の気づきを得ていた細田さんと岩田さん。細田さんが唯一のゲスト、とした原田さんも、新たな気づきがあったようでした。
原田:無意識のうちに行政機関が考える「こうするべし」の逆を突かれた気がしました。また、意外だったのは、ルールはあったほうがいいということ。ただそれは偉い人が上に立たないルールであり、同時にフラットに遊べる要素があることが大事なんだなと感じました。ある意味失敗からのスタートでいいくらいの、長期的な視点を持ったマインドが重要だと感じました。
「批判されない安心できる場所であること。昨今求められているマネジメントって、組織ではなくチームなんですよね」という細田さんの一言で、充実のワークセッションは締まりました。
ワークセッションの後は交流会となる焚火セッション。皆さんとフランクに、たくさん語らう時間となっていました。


エンディングセッション:「I-OPEN Central」で自分が共感できそうなこと
最後のプログラムとなるエンディングセッションの冒頭は、参加者同士でバディを組み、互いにインタビューを実施。「I-OPEN Central」で自分が共感できそうなことを引き出し合いました。
「高校生から30代前半の若者たちもかかわっており、その人たちのロールモデルをつなぐという点に惹かれた」、「歴史の共有ができることや、三重県伊勢の会社のデジタル部門をどう広めていくことができるかというのを、一緒にやっていきたいと思った」、「広告の知識を持って参加していると、バイアスがあってかえって発言ができないようなところがあるけれど、だからこそ、『I-OPEN Central』はその知識の引き出しを担うことができるのではないかと思った」といった参加者の発表の最後を締めたのは、原田さんと細田さんの二人。バディインタビューを経て、相手の考えを発表しました。
原田:細田さんは、みんなが集まってアイデアを話すような場ってなかなか職場にはなく、かといって大学に通い直したりすることはハードルが高いというジレンマを抱えているなかで、皆さんどこか違う場所を求めているのだということを話されていました。言葉を選ばずに言うと、「突拍子もないことを言うヤツと思われたくない」という気持ちが強くあるということ。その話に僕自身、我々がターゲットとして想像していたよりも、もう2歩くらい手前にいる人たちこそがコミュニティを求めていて、守られたなかで段階を踏んで、アイデアを形にし、プロジェクトにたどり着くのだろうという発見がありました。
細田:原田さんは、これまで支援する側という仕切り方をしていましたが、次に必要なのは、支援ではなく助け合いだと思います。いきなりメンタリングしますと言っても、それはハードルが高い。ゆるやかな座談会くらいから始めて、何かが生まれていくのがいいかなと話されていたのが、とてもいいなと思いました。端的に言うと特許庁のキャディーになるのであろうということ。まずは聞き、そして守り、どこをサポートしていくかというのを見極めていくことを担えるといいなと話されていました。
岩田:僕が原田さんのプロジェクトに協力したいと思ったのは、ビジネスアイデアを特許にできていないわけではなくて、そもそもビジネスアイデアが生まれてくる種の部分が足りないところに気づいて、そこまでやるのが特許庁なんだっていう、ミッションの変更をされたという話を聞いたからでした。すごく熱いなと思って、それを皆さんにも知っておいてもらいたいなって思います。
※参考:2021年、特許庁は、『「知」が尊重され、一人ひとりが創造力を発揮したくなる社会を実現する』という新たなミッションを定めました。

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登壇者プロフィール
conomichiでは
【conomichi(コノミチ)】は、
「co(「共に」を意味する接頭辞)」と「michi(未知・道)」を組み合わせた造語です。
訪れる人と地域が未知なる道を一緒に歩んで元気になっていく、「この道」の先の未知なる価値を共に創り地域に新たな人や想いを運ぶ、そんな姿から名付けました。
今まで知らなかった場所へ出かけて、その地域の風土や歴史・文化にふれ、その地域の人々と共に何かを生み出すこと。そこには好奇心を満たしてくれる体験があふれています。
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