長く愛され、つづいていく宿場町をつくるには?「コ・リサーチ」で変わり始めた街の風景

LOCAL RESEARCH LAB 中津川 -地域資源の再読を通じて、まちと人の関係性を再構成してする地域デザインプログラム-

CENTRAL QUESTION | 私たちが向き合う問い

どうすれば、中津川宿の価値を再読・活用することで、街の共創人口を最大化し、多くの人々に長く愛される街をつくることができるだろうか?

プロジェクトの背景

  • ・中山道の宿場町として栄えた歴史的文脈を持つ中津川市が、リニア開業を前に市街地再生という大きな転換期に直面
  • ・歴史的資源(古民家・宿場町の街並み)が存在するにもかかわらず、「この地域には何もない」というのが一般的な認識
  • ・すでにある歴史的価値を、現代的価値で言語化・共有されていない状況
  • ・地域内のプレイヤーのみでは、外部視点が入りにくく「当たり前の景色」として資源が見過ごされやすいという構造的課題

OVERVIEW | プロジェクトの概要

中山道の宿場町として栄えた歴史を持ちながら、地域の内側では「何もない」と語られがちだった中津川市。
リニア開業を前に市街地再生という転換期を迎えるなか、すでにある歴史的資源の価値が言語化されないまま見過ごされてきたという構造的な課題がありました。

この問いに向き合うため、地域内の当事者(土の人)と地域外の人材(風の人)が共に街を歩き、観察し、記録する「コ・リサーチ」を核とした地域デザインプログラムを企画。新しく何かをつくるのではなく、宿場町の路地や石碑、商店主との会話など、日常に潜む価値を「現代の文脈で再読する」ことをプログラムの軸に置きました。

その結果、地元住民の中心市街地への推奨意向は参加前比166%増。参加者チームが自主的にイベントや店舗を立ち上げる「共創人口」が生まれ、一橋大学・岐阜大学との産学連携にも発展。リサーチ成果は市の公共空間活用実証実験の根拠データとして直接活用されるなど、リサーチを通じて、街を動かすプレイヤーが生まれ、街の景色が変わり始めています。



APPROACH | 私たちの歩み方

01

地域資源の「再読」という視点

新しく何かを作るのではなく、すでにある歴史・文化・空間を「現代の文脈で読み直す」ことをプログラムの核に置いています。「何もない」のではなく「見過ごされた価値を見つける」という視点そのものがconomichiが地域と共創する際に大切にしているスタンスです。

02

土の人×風の人の共創設計

参加者構成を外部人材に偏らせず、内外混在にすることを意図的に設計。地元に住む「土の人」と外から来る「風の人」が同じフィールドを歩くことで、互いの見えていないものが見え始めるという化学反応を生み出しました。

03

参加者の自走支援

プログラム終了後にラボメンバーが自走するチームを組み、プロジェクトを生み出しています。「関わった人が動き続ける」余白を設計することが、conomichiの本質的な価値だと考えています。


INPACT | 生み出した変化

数字が示す、まちへの本気の関与

  • 延べ200名以上が参加(30〜40代の専門人材が中心)
  • 地元住民の中心市街地への推奨意向が参加前5.3点→参加後9.0点へ向上(約166%増)
  • ほぼ全員が「今後も中津川に継続的に関わりたい」と回答
  • 有料制(20,000〜40,000円+交通費・宿泊費自己負担)にもかかわらず、編集・デザイン・企画などの高度な専門スキルを持つ人材が継続して集まっている

コ・リサーチで醸成された共創人口がまちを動かす

  • プログラムで出会った市内外メンバー4名が「中津川商店」を自ら立ち上げ、月例イベント・ポップアップストア・オリジナルガチャなどを次々と社会実装
  • ラボで出会った市内事業者同士によるコラボイベントが自発的に生まれるなど、事業者間ネットワークの強化にも寄与
  • 一橋大学・岐阜大学との産学連携に発展し、学生・企業・行政・市民が混ざり合う共創の場が広がっている
  • 参加者のリサーチ成果が「リサーチブック」として刊行され、中津川市主導の公共空間活用実証実験の根拠データとして直接活用予定
  • 中津川市とJR東海による「関係人口創出」を目的とした連携協定を締結(両者にとって初の試み)
  • 環境省「第13回グッドライフアワード」受賞
  • 日本デザイン振興会「2026年度デザイン助成プログラム」採択

VOICE | 共創パートナーの声

大山 徹

大山 徹

中津川市リニア都市政策部都市計画課 主査

リニア開業を見据える中津川市において、conomichiとの連携から生まれた市内外の人の交わりは、街に新たな風を吹き込み、地域のまだ見ぬ魅力を動かす強力な相乗効果となっています。まだ言葉になっていない面白さや可能性の種が、中津川にはたくさんあります。プログラムを通じてまちに飛び込み、仲間と対話し、手を動かしながら、私たちと一緒にこの地域で新しい面白いことを仕掛けていきましょう!


MEDIA | メディア掲載


ARTICLE | 読み物


ARCHIVE | 活動記録


PROJECT MEMBER | 推進するメンバー

大山 徹 中津川市リニア都市政策部都市計画課 主査
吉澤 克哉 東海旅客鉄道株式会社 事業推進本部 係長 / conomichiプロデューサー
関根 弦  東海旅客鉄道株式会社 事業推進本部 / conomichi ディレクター
牛丸 維人 株式会社 KESIKI ディレクター / Local Research Lab リサーチディレクター
笹井 陽太 株式会社 KESIKI / Local Research Lab デザイナー

conomichiでは

【conomichi(コノミチ)】は、
「co(「共に」を意味する接頭辞)」と「michi(未知・道)」を組み合わせた造語です。

訪れる人と地域が未知なる道を一緒に歩んで元気になっていく、「この道」の先の未知なる価値を共に創り地域に新たな人や想いを運ぶ、そんな姿から名付けました。

今まで知らなかった場所へ出かけて、その地域の風土や歴史・文化にふれ、その地域の人々と共に何かを生み出すこと。そこには好奇心を満たしてくれる体験があふれています。

地域で頑張るプレイヤーの、一風変わったコンテンツの数々。
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