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- 関東軍参謀・石原莞爾との出会い、日中戦争の拡大を阻止せんと、東条内閣の打倒に奮迅する。中国で興中公司の社長に就任、終戦から戦後にかけて愛媛県西条市の市長を務める。鉄道弘済会会長、日本経済復興協会会長などを経て、71歳で国鉄総裁に就任し、広軌新幹線の実現に尽力した。
十河が故郷・西条市に寄贈した膨大な資料をもとに、関東軍作戦参謀・石原莞爾を支援して日中戦争拡大の阻止に果たした役割など埋もれた事実を丹念に掘り起こし、十河信二と彼の生きた時代を生き生きと描き出したノンフィクション。一代の風雲児、激動の後半生――。
【著者プロフィール】
牧 久(まき ひさし)
ジャーナリスト。1941年大分県生れ。早稲田大学第一政治経済学部卒業。日経新聞副社長、テレビ大阪会長を経て現在、日本経済新聞社客員、日本交通協会会員。著書に『サイゴンの火焔樹―もうひとつのベトナム戦争』、『特務機関長 許斐氏利――風淅瀝として流水寒し』、『「安南王国」の夢――ベトナム独立を支援した日本人』(各小社刊)がある。
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