品川駅はいつ、どこに。
東海道新幹線の開業は1964年10月1日。その39年後の2003年10月1日、新幹線全列車270km/h化と「のぞみ」主体のダイヤ改正とともに、新幹線品川駅開業の日を迎えました。この影響は単にJR東海の経営にとどまらず、広く経済効果を生み出すことにもつながったため、東海道新幹線の『第2の開業』と呼んでいます。
東海道新幹線の中で最も新しい駅であるJR東海「品川駅」。名前こそ“品川駅”ですが、実は東京都品川区ではなく東京都港区に位置しています。
品川駅の歴史を、すこし。
JR東海「品川駅」を新設した経緯について紹介します。
品川駅開業に向けたプロジェクトは、JR東海発足の昭和62年以降の東海道新幹線の輸送力増強問題がきっかけです。
東海道新幹線の輸送量は日本の経済成長とともに順調に伸び、 1日あたりの列車本数は、1987年度初の235本から1992年度初には288本へと5年間で53本増えました。しかし、これらの増発にもかかわらず、輸送力は既に限界に達していたため、将来に向けてさらなる増強が必要でした。そうした状況下で、将来的に営業列車の本数を1時間あたり最大15本に増強することを目標に、様々な設備の増強・改良とあわせ、重要施策として位置付けられたのが新幹線品川駅の新設でした。
つぎに、JR東海「品川駅」の新設がもたらした効果について紹介します。
巨大マーケットである首都圏で、東京・新横浜に次ぐ新たな玄関口として交通の結節点である品川に新幹線の新しい駅ができたことにより、利便性は一段と向上しました。
東京南西部から新幹線をご利用の場合、品川駅からご乗車いただくことで、東京駅に比べ20~30分の所要時間短縮が可能となりました。また、千葉方面(総武快速線沿線)から新幹線を利用する場合も、東京駅での乗換えに比べ、乗換時間が半分程度に短縮されました。
さらに、鉄道の利便性向上のほか、品川駅周辺地区の発展にも大きな効果をもたらしました。平成8年に新駅設置の認可が下りたことで、品川駅東口地区(港南口)で進められていた再開発が一気に加速しました。品川駅建設中の平成10年に32階建てビル「品川インターシティ」がオープンし、その後約20棟のビルが建設され、延べ床面積約120万㎡が創出されました。このように、品川では新駅設置決定からわずか10年にも満たない間に巨大ビルが林立するまでになりました。
品川駅のこれから。
リニア中央新幹線のターミナル駅(始発駅)として工事中。当エリアは品川駅周辺の再開発とともに、大きな変貌を遂げます。将来的に新幹線と並んで三大都市圏を結び、日本の暮らしや経済を更に活性化させていきます。
JR東海「品川駅」の歴史に触れていただきながら、駅周辺の魅力溢れるスポットやモノなどを紹介します。