車両性能 PERFORMANCE 車両性能 PERFORMANCE

  • 環境性能
  • 安全性・安定性
  • 静粛性・
    乗り心地
  • 主要諸元

型ハイブリッドシステムによる国内初の最高速度120km/hの実現

推進軸・変速機を介してエンジン2台の出力で走行する85系気動車の従来方式に対して、HC85系では、
主電動機を介してエンジン1台の電力と主蓄電池の電力で走行するハイブリッド方式を採用しています。

HC85系のハイブリッド方式の特長

高い走行性能

旅客用鉄道車両では国内最大容量の主蓄電池を搭載

高効率化

高効率の永久磁石同期発電機、永久磁石同期電動機を国内では初めて同時導入

小型化

機器の一体・小型化を追求

環境負荷の低減

主蓄電池の電力を加速時や停車時に使用すること等により、85系気動車と比べて約35%燃費が向上し、CO2排出量は約30%、NOX排出量は約40%削減しています。

CO2排出量比較 85系気動車 HC85系 △約30% CO2排出量比較 85系気動車 HC85系 △約30%

ハイブリッド方式による走行
(イメージ)

85系気動車(従来方式)

推進軸・変速機を介して、エンジン2台の出力で走行

85系気動車(従来方式) 85系気動車(従来方式)

HC85系(ハイブリッド方式)

主電動機を介して、エンジン1台と主蓄電池の電力で走行

HC85系(ハイブリッド方式) HC85系(ハイブリッド方式)

加速時

エンジン発電を主として走行。状況に応じて主蓄電池でアシストすることで、高速走行を実現。

ブレーキ時

回生ブレーキで発生した電力により、主蓄電池を充電。

駅停車時

アイドリングストップ機能を採用し、駅停車時にはエンジンを停止。

ハイブリッド方式による走行(イメージ) ハイブリッド方式による走行(イメージ)

  • TRAIN NAVI
  • 安全性・安定性

動検知装置

台車等の振動状態を常時監視し、異常が発生した場合に検知して、乗務員が迅速に列車を止めることができるようにしました。

脱線、転覆、衝突の可能性のある大きな振動を検知した場合、防護無線を自動で発報し、周囲の列車を防護します。

振動検知装置 振動検知装置

「DIANA」を活用した
車両の常時状態監視

車両機器の稼働状況や故障状況等を遠隔で常時監視する状態監視システム「DIANA※」(ディアーナ)を活用して、車両状態のデータを地上へ送信し、車両メンテナンス等に使用することで車両不具合の発生を抑制します。なお、本システムで導入するエンジンに関するデータのリアルタイム通信は国内初となります。また、ダイヤが乱れたときには、地上から運行情報を車両に送信し、車内表示器に表示することで、お客様へのご案内を充実させます。

※「Data Integrated monitoring and Analysis system」

「DIANA」を活用した車両の常時状態監視 「DIANA」を活用した車両の常時状態監視

内セキュリティレベルの向上

緊急時に乗務員と直接通話することができる非常通話装置を、客室に1台/両、デッキに1台/両設置しています。さらに、非常通話装置が扱われたことを指令所に通知する機能を付加しています。

車内防犯カメラを客室に2台/両、デッキに2台または3台/両設置し、運転台及び指令所において、車内防犯カメラ映像をリアルタイムに確認できるシステムを構築しています。

車内セキュリティレベルの向上 車内セキュリティレベルの向上

重系化等の推進

ATS-PT

1重系装置イメージ

ATS-PT 1重系装置イメージ ATS-PT 1重系装置イメージ

2重系装置イメージ

ATS-PT 2重系装置イメージ ATS-PT 2重系装置イメージ

装置の心臓部である送受信制御部※を2重系化することで、安定性を向上しました。

※送受信制御部・・・地上・車上間の電文送受信や、速度照査パターンの演算等を行います。

ワイパ装置

85系気動車

ワイパ装置 85系気動車 ワイパ装置 85系気動車

HC85系

ワイパ装置 HC85系 ワイパ装置 HC85系

運転士側のワイパを2重系化することで、安定性を向上しました。

  • 環境性能
  • TRAIN NAVI
  • 静粛性・乗り心地

粛性の向上

2重防振構造

エンジンを車体に取り付けるための防振ゴムを2重にするとともに、取付位置を床中央部から壁を支える強固な床端部に変更し、客室に伝わるエンジン振動を軽減しました。

2重防振構造 2重防振構造

防音2重床構造

台枠及び底板に防振ゴムを介して床板を取り付ける2重床構造にするとともに、床板と底板の間に吸音材を詰めることで、防振・吸音を図り、車内騒音を低減しました。

防音2重床構造 防音2重床構造

低騒音型WN継手

主電動機からの駆動力を歯車装置に伝える継手について、低騒音型WN継手により静粛性、信頼性を向上しました。

低騒音型WN継手 低騒音型WN継手

低騒音型歯車装置

主電動機の駆動力を車輪に伝える歯車装置について、低騒音型歯車装置により静粛性を向上しました。

低騒音型歯車装置 低騒音型歯車装置

り心地の向上

タンデム式軸箱支持方式

軸ばねの硬さを上下・左右・前後の方向ごとに設定することができるタンデム式軸箱支持方式により、上下・左右の振動を低減し、走行安定性と乗り心地を両立しています。

タンデム式軸箱支持方式 タンデム式軸箱支持方式

セミアクティブ制振制御システム
(地点制御付)

グリーン車には、加速度センサで検知した左右加速度に応じて制御装置でセミアクティブダンパの減衰力を最適化するセミアクティブ制振制御システムを導入しています。揺れやすい場所では、地点に応じて制御を最適化することで、左右振動が大幅に低減しています。

セミアクティブ制振制御システム(地点制御付) セミアクティブ制振制御システム(地点制御付)

  • 安全性・安定性
  • TRAIN NAVI
  • 主要諸元
車種形式 クモハ
85-0
モハ
84-0
モハ
84-100
クモロ
85-0
クモハ
85-100
クモハ
85-200
クモハ
85-300
車種記号
(略号)
Mc1 M1 M2 Msc Mc2 Mc3 Mc4
定員 56人 52人 68人 36人 56人 40人 44人
空車重量 41.9t 39.1t 38.6t 43.1t 41.9t 42.7t 42.6t
最高速度 120km/h
起動
加速度
2.1km/h/s
減速度 4.3km/h/s(常用最大・非常)
車体寸法 車体長 21,300mm(連結面間距離)
車体幅 2,918mm
屋根高さ 3,750mm(Mc1、Msc、Mc2、 Mc3、 Mc4 )、3,640mm (M1、M2)
床面高さ 1,230mm
台車 ボルスタレス台車、
タンデム式軸箱支持方式
  • 静粛性・
    乗り心地
  • TRAIN NAVI