300本の梅の苗木を未来へ-郡上の農園をよみがえらせる手作り梅干し屋さんの挑戦
株式会社プラムナチュール
支援金額: 115,000 円
目標金額: 300,000 円
支援者 13 人
残り日数 24 日
リターン
たった3つの素材でつないだ20年。郡上の梅に、これからの花を咲かせたい
梅と塩と紫蘇。
たった3つの素材だけで、私たちは20年間「しょっぱい梅干し」を作り続けてきました。
懐かしくて、どこか新しい。
一口食べれば、おばあちゃんの笑顔がふっと浮かぶような、素朴でまっすぐな味わい。
この味こそ、郡上市の誇りです。
岐阜県の山あいにある郡上は、清らかな水と豊かな自然に恵まれた土地。
かつては青梅の産地として栄えましたが、気候による生育状況や安価な海外産梅の市場参入などの影響により衰退していきました。
それでも、昔ながらの梅干しを求める声に応え、平成17年より無添加の梅干しづくりを再開。
手しごとの味を守り続け、伝統を再び息づかせてきました。
「郡上の風景に梅の花を咲かせ、おばあちゃんの味を未来へつなぎたい」
その想いを胸に、手入れが行き届かず野ざらしになっている「300本の梅の苗木を守る」ため、新たな挑戦を始めます。
普通の主婦の挑戦。梅干しづくりの物語
はじめまして。
岐阜県郡上市で梅干しや干し柿を製造している、プラムナチュールの尾藤と申します。
私はもともと食品づくりの経験もない、普通の主婦でした。
「郡上の恵みを広めたい」「故郷に新しい活力を生み出したい」そんな思いから事業を始めました。
もちろん、始めてからは苦労の連続です。
「梅の文化を根付かせる」という挑戦には反対や懐疑的な声も多くありました。
会社経営の経験も無い中、資金調達や設備整備にも奔走しました。
加工施設は、あるものを工夫して使うところからのスタートでした。
販売ルートの確保も手探りで、イベント出店やバイヤーへの直接営業を重ねました。
ようやく完成した商品を持ち込んだ際に返ってきた言葉
「そもそも郡上を知らない」。
その一言が、私たちが郡上の魅力を発信し続ける決意の原点になりました。
諦めずに手づくりと品質にこだわり、パッケージにも工夫を重ねてきた結果、
少しずつ多くの方に商品を手に取っていただけるようになりました。
手のぬくもりと郡上の恵みが詰まった、郡上延年紫蘇梅
プラムナチュールの「郡上延年紫蘇梅」は、保存料や添加物を一切使用しない天然自然製法です。
梅のあく抜き、塩漬け、土用干し、シソ漬け、すべての工程を手作業で行っています。
郡上の名水で丁寧にアク抜きされた梅は、真夏の太陽のもとで天日干しされます。
その後、塩と紫蘇、そしてこれまでの梅づくりで蓄えられた「秘伝の漬け汁」にゆっくりと漬け込み、時間をかけて熟成させることで、他にはない深い味わいを生み出しています。
ひと粒ひと粒はふっくらと丸みを帯び、艶やかに輝きます。
口に含めば、“ぶりっと”した弾力とともに、まるでフルーツのような食感が広がり、
昔ながらの力強い“しょっぱさ”が口いっぱいに広がります。
白いご飯にはもちろん、カレーやうどんの付け合わせや、
焼酎の炭酸割り・水割りなどのお酒とも相性抜群。
一粒で、食卓に新しい彩りと豊かさを添えてくれます。
激しょっぱい!罰ゲーム干梅
もう一つ、私たちの自慢の商品をご紹介します。
「ひと粒で忘れられない体験を味わえる」そんな特別な一品です。
ただし、この商品は少し人を選びます。
それが、手作りの延年梅をさらに干して仕上げた「郡上延年干梅」です。
一般的な甘酸っぱいおやつ梅とは違い、塩分43.2%の“激しょっぱい干梅”。
思わず顔がすくむほど衝撃的で、
私たちは愛着を込めて「罰ゲーム干梅」と呼んでいます。
形の崩れた梅を「もったいない」と干した偶然から生まれたこの干梅。
水分が抜けることで、塩味とクエン酸・ミネラルなどの栄養がぎゅっと凝縮されました。
自然の力で旨味と栄養を極限まで引き出した一粒です。
今ではそのクセになるしょっぱさに惹かれる方が続出し、リピーターも多数。
ドライブのお供やおつまみにもぴったり。
“激しょっぱい”に挑戦したい方は、ぜひ一度ご賞味ください。
そのひと粒が、きっとあなたの記憶に残る“忘れられない瞬間”になります。
途絶えかけた梅の風景を、再びこの地に。
私たちは、梅の苗木と郡上の景観を守るため、新たな挑戦を始めました。
市の取り組みとして、荒れた農地の再生を目的に「市民農園」に300本の梅の苗木が植えられました。
本来であれば梅は3~5年後に花を咲かせ、やがて実を結び、梅の花で景観を彩ってくれるはずでした。
しかし、行政の管理が難しくなり、苗木や整備された土地は再び手つかずに。
栄養を待つ苗木たちが、生い茂る草花の下に埋もれてしまう。
これが、今の悲しい現状です。
「せっかく植えられた苗木を守りたい」。
その思いから、農園を引き継ぐ決意をしました。
この市民農園は、テニスコート約15面分にもなる広大な敷地です。
その分、草刈りなどの管理にかかる時間と費用は膨大で、少しでも手を抜けば、外来種の雑草が養分を奪い、苗木の成長が止まってしまいます。
さらに、シカやイノシシによる食害も深刻で、せっかく伸びた新芽が食べられてしまうこともあります。
それでも諦めず、自分たちの手と皆さまの力をお借りしながら、この地にもう一度梅の花を咲かせたいのです。
あなたの支援で、梅の苗木に未来の花を
皆さまからのご支援は、梅の苗木を守り育てるために、大切に活用させていただきます。
【支援金の使い道】
梅の木が花を咲かせ実を結ぶために、
まずはその第一歩として、「苗木が冬を越すための環境づくり」に充てさせていただきます。
・草刈り機(約5~10万円)・剪定ばさみ(約1万円)の購入
・苗木に与える肥料の購入
・雪から苗木を守る支柱の設置
現在、草刈り機は1台のみで、まだ十分な整備ができていません。
それでも一歩ずつ一歩ずつ、郡上の大地に梅の花を咲かせるために進んでいきます。
来春からは、定期的な草刈りや害獣対策などを行い、区画ごとの環境整備を継続していく予定です。
市民農園は、郡上の山並みや町並みを一望できる美しい場所にあります。
ここにたくさんの梅の花を咲かせ、訪れる人が心から癒される風景をつくりたい。
そして、「また郡上に来たい」と思っていただけるような場所に育てていきたいと考えています。
皆さまの温かいご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。
300本の梅の苗木を未来へ-郡上の農園をよみがえらせる手作り梅干し屋さんの挑戦
