ドクターイエロー(T4編成)とは、923形新幹線電気軌道総合試験車のことで、東海道・山陽新幹線の線路を走行しながら電気設備や軌道設備の状態を検測し、東海道新幹線の安全・安定輸送を支えてきました。
T4編成は2001年9月に運行を開始し、2025年1月29日の検測をもって、その役目を終えました。
- ○全号車 ドクターイエローはなぜ黄色なの?
- 東海道新幹線の保守作業車は、夜間走行時に目立つよう車体に黄色を採用してきました。また、駅停車中にお客様が誤ってご乗車されないよう、ドクターイエローの車体に黄色を採用しました。
- ○車外銘板 ★オークション出品商品
- N700系以降の東海道新幹線には設置されていない車外銘板です。ドクターイエロー(T4編成)の車体と同じ黄色に塗装されています。「東海旅客鉄道」「HITACHI」「日本車輌」の3種類あり、1~3号車は日立、4~7号車は日本車輌のものです。(「東海旅客鉄道」は全号車に設置されています。)
車外銘板
- ○3・5号車 観測ドームとは?
- 列車の走行時のパンタグラフとの接触等により、トロリ線は摩耗します。観測ドームは、走行中にトロリ線やパンタグラフの様子を確認するためのドームで、観測窓から目視で確認することができます。観測台に取り付けられた高性能カメラで撮影した映像は、1号車の電気検測室に送られます。
- ○観測台椅子 ★オークション出品商品
- 観測台の展望用椅子を出品します。観測ドームからトロリ線やパンタグラフの検測を見守り続けた椅子です。T4編成は、700系新幹線をベースに作られているため、椅子のモケット(生地のこと)は700系のものです。
観測台椅子
- ○4号車 軌道検測室とは?
- 列車走行の荷重の繰り返しにより、レールは上下、左右に変位、変形します(軌道狂い)。著しい軌道狂いは、脱線など運行に支障する恐れがあり、軌道狂いの検測は重要です。軌道検測室では、軌道関係の検測結果が保存され、波形がディスプレイにリアルタイムで表示されます。
- ○軌道測定状態表示器 ★オークション出品商品
- 4号車軌道検測室にある測定用ディスプレイ上部に設置されていた操作パネルの一部です。このパネルには、測定用レーザーや測定装置の電源を起動するためのスイッチと、測定装置の状態を表示するインジケーターランプが装備されています。
軌道測定状態表示器
- ○おまけ 黄色の鉛筆削り器 ★オークション出品商品
- 1号車にあるドクターイエローの車体と同じ、黄色の鉛筆削り器。ドクターイエローの車内は、メディア取材で非公開範囲が多いので、公開範囲にある黄色の鉛筆削りを見たことがある方も多いのでないでしょうか。今回のオークションで、この黄色の鉛筆削り器も出品します。なお、現役のドクターイエロー(T5編成)には黄色の鉛筆削り器は搭載されていません。※グレーの鉛筆削り器が設置されています。
鉛筆削り器