#49

厳しい冬を風物詩に変えた、氷点下の森

小林 徳博さん 秋神温泉旅館 代表取締役、氷の守人

豊かな自然の恵みが味わえる料理や、心身の疲れを癒す温泉で旅人をもてなす秋神温泉旅館の小林さん。先代が始めたイベント“氷点下の森”は、高山の冬の風物詩として知られています。

  • Q.
    秋神温泉旅館では、あるイベントを開催されているとか?
    A.
    1971年より毎年冬になると、「氷点下の森」を制作しています。厳しい冬の寒さを逆手に取り、マイナスの力をプラスに変えて観光客を呼び込む日本で一番古い氷の殿堂ではないでしょうか。今では飛騨高山の冬の風物詩と呼ばれています。

  • Q.
    「氷点下の森」の魅力は?
    A.
    山の木々に水を散布させてつくる氷柱は、日中はまるでクリスタルのように青く輝き、夜には七色のカクテルライトによって幻想的に浮かび上がります。その氷柱群の美しさとスケールの大きさに、みなさんが驚かれますよ。

  • Q.
    小林さんのお気に入りは、やはり「氷点下の森」でしょうか?
    A.
    はい。亡き父、“氷の王様”こと小林繁が半世紀前からつくり始め、私も30年以上氷づくりに携わってきました。マイナス10℃以下の厳しい寒さの中で昼夜を問わず作業するのは、大変な苦労と労力が必要です。しかし訪れる人々に喜んでいただきたい一心で、がんばって「氷点下の森」を制作しています。

  • Q.
    愛着をもっているのですね。
    A.
    父が冬期の集客のためにつくり始めた「氷点下の森」は、当時の私にとって絶好の遊び場でした。今のような大規模ではないものの、幼い私にとって巨大で美しい氷の青色が今でも記憶に残っています。

  • Q.
    制作者として、うれしいことはなんでしょうか?
    A.
    私は、“氷の守人”です。「氷点下の森」を制作し、毎日、氷柱たちと向き合っています。そんな私は氷の美しさ、すばらしさを誰よりも満喫し楽しむことができますが、ここに来られたみなさまに感動していただけるのが、制作者として一番うれしいことです。

  • Q.
    「氷点下の森」で、お気に入りの過ごしかたがあるとか?
    A.
    氷点下の森の真ん中に窓の大きな“クリスタルハウス”というカフェがあります。窓辺から眺める壮大な氷のパノラマは、時を忘れてしまうくらい素敵で、その風景を眺めながらコーヒーを飲むのが私の至福のひとときです。そうそう、私の友人が作る“森のらーめん”もおすすめですよ。

  • Q.
    HC85系のデビューをきっかけに、地元がどう変わればいいと思いますか?
    A.
    私の住んでいる朝日町秋神地区は、過疎化が進んでいます。HC85系のデビューをきっかけに、たくさんの観光客にお越しいただき地域が盛り上がることを願うばかりです。
    「氷点下の森ライトアップ」は毎年1月1日から2月28日まで開催されます。凍るシャボン玉ショーや氷の翼、人気のソリ遊びコース、氷の家のリフレクションが楽しめる池などインスタスポットも盛りだくさんです。また、3ヵ月間氷に覆われて熟成させたお酒“氷中貯蔵 熊の涙”もご用意しています。地域活性化にもつながりますので、ぜひこの機会にHC85系でお越し下さいませ~。

    ※2023年2月時の情報です。

PICK UP

秋神温泉旅館

飛騨高山の大自然の中に佇む一軒の温泉宿。
春は山野草を愛でながら採れたての山菜料理を楽しみ、
夏は美しい星やホタル、涼しさを満喫できます。
秋は美しい紅葉と名物「きのこ鍋」を堪能、
冬は幻想的な「氷点下の森」を観賞できます。

※撮影時のみマスクを外しています